ヒットマンを読んだので、最新話のネタバレあらすじや感想・考察をまとめてみました。
※週刊少年マガジンで掲載中の「ヒットマン/ 瀬尾公治」の最新話についてのネタバレです。
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ヒットマン|50話 どんな気持ちで のネタバレあらすじ
剣崎の頬を張った小鳥遊は、優に秋月風夏の死を描いていいと言われても、書きたくないと断るつもりだったと、目に涙を浮かべながら言います。
結局剣崎も桂木と同じだと言う彼女は、自分の母が亡くなった翌週に、桂木は主人公の母親が病気で亡くなる回を描いたのだと叫びました。
桂木マサトは面白ければ、人気さえ取れれば、大切な人の死すらネタにして利用する作家だと。
もしかしたら母親は、あの人にとって大切な人ではなかったのかもしれないと言う小鳥遊は、そんな人の気持ちもわからない、平気で他人を傷つける人間にはなりたくないと背を向けます。
なにも言えない彼に、彼女はネームができたら送ると言い、お疲れさまでしたと挨拶して去って行きました。
編集部に戻った剣崎は、話を聞いた仲田と乙黒に担当一人の一存で、描いた方がいいなんて判断はどうかしてるとか、実際に人が一人亡くなっているのに、面白いとかつまらないとかの次元で語っていい話ではないと、ボロクソに言われてしまいます。
そんなお前以上に桂木はヤバイし、自分が当時の担当なら止めたと思うと語る二人に、剣崎は本当にそうなのかと疑問に思いました。
Blue Wellsのサイドでも、優と風夏のいないところで、メンバーたちが優のあの発言は、風夏に気を遣ったものではないかと話し合います。
同じことを思ったのか、風夏が優に直接問い質しますが、優はそんなんじゃないと、インタビューと同じ発言を繰り返し、納得していない様子の彼女を置いて立ち去りました。
その後剣崎は桂木の職場を訪れて、前回の取材で一つ訊き忘れたことがあったので来たと言い、だったら早く終わらせて欲しいという桂木に質問します。
自分は『タッチアップ』の大ファンで、何度も読み返しても238話の主人公の母親が死ぬ回では、毎回泣いてしまうと言う彼に、桂木がへえ、そりゃどうもと答えました。
しかし小鳥遊は桂木のことを、人気がとれるなら人の死すら利用する作家であり、そんな人の気持ちもわからない人間には、なりたくないと言っていると告げる剣崎に、本人よりも聞いていたアシスタントたちの方が顔色を変えます。
少し沈黙した後、で? と続きを促す桂木に、でも自分にはそんな作家に人の心の機微を描くことや、まして読者を感動させる事なんてできないと思うと言う剣崎は、
「……だから、どうか教えてください。先生は一体どんな気持ちで、人の死を描いたのか」
と真剣な表情で頼みました。
ヒットマン|50話 どんな気持ちで のネタバレ感想/考察/期待
取材相手が描くなと言い、作家も描きたくないと言っているのに、一人で描いた方がいいと言い出す剣崎は、完全にやべーヤツだと言う、仲田と乙黒の息の合いっぷりに、私は思わず笑ってしまいました。
奥さんの家族が見たらなんて思うかわからないので、自分が当時の編集だったら止めただろうと言う二人に、じゃあなんで当時の担当は止めなかったのかという点が、わたしは気になります。
風夏に気を遣っているのではないかと、問われても否定する優でしたが、さらに話を続けようとする彼女の前から逃げるように去ったりと、なにか隠しているような印象をわたしは受けました。
桂木が小鳥遊の母が亡くなった翌週に、主人公の母親が病気で死ぬ回を描いた真意はどこにあるのか、本当に彼女の思っているとおりなのか、気になる51話も楽しみに待ちたいと思います。
ヒットマン|49話 秋月風夏の死 のネタバレあらすじ
Blue Wellsを描くうえで避けてはとおれないこと。
それは前身となるバンドでボーカルを務めていた、秋月風夏の死です。
そのことを知った小鳥遊は、亡くなった母親のことを思い出しながら、大切な人の死を描かなければならないのかと、電車の中で考え込んでいました。
同じころ優が、秋月風夏のことは話さない方がいいのではないかと、仲間たちに提案します。
マンガにしたいと言われたのは現在のバンドだし、秋月風夏の死を利用するようなことはしたくないしよくないと。
いつまでも後ろを振り返るのは、彼女だって喜ばないという彼の主張に、ほかのメンバーは納得した様子を見せますが、風夏だけは黙り込み、賛同はしませんでした。
そして迎えた取材当日。
和やかな挨拶の後、早速秋月風夏の扱いについて尋ねる剣崎に、優は予定どおり読者やファンには、今の自分たちのことを知って欲しいので、風夏のことは描かないで欲しいと述べます。
小鳥遊はその返事にホッとし、剣崎はわかりましたと言うと、まずはバンドの成り立ちから教えて欲しいと頼みました。
取材を終えた小鳥遊が胸に手を当てながら、彼らのヒストリーがドラマチックだったと言い、ちゃんと短期連載でこの話が収まるだろうかと、剣崎に話しかけます。
じぶんはじっくり描きたいのだが、場合によっては期間を延長してもらえるのかと、尋ねた彼女は彼の返事がないことに気付き、聞いているのかと横を見ますが、立ち止まった剣崎はそこにはいませんでした。
振り返った小鳥遊にどうしたのかと問われた剣崎は、本当に良いのだろうかと逆に問い返します。
「秋月風夏の死を描かないで……この連載をやる意味があると思うか?」
と。
きっとここに至るまでは、色々な苦労や葛藤があったはずなのに、それを描かないなんておかしいと言う彼に、そのことは描かないで欲しいという、優の気持ちが自分にはよくわかると彼女は反論しました。
自分だってそんな辛いシーンは描きたくないし、今日聞いた話だけで十分だと思うと続ける小鳥遊に、だったらなぜ御島の失恋は描いたのかと、剣崎が言い出します。
あれは別に人が亡くなるような話ではないと言う彼女を、彼は苦しいのも辛いのも同じことのはずなのに、生きていれば描いてもいいのかと問い詰めました。
そして人として言ってはいけないことだと理解しつつも、彼の口は止まらず動き続けます。
「お前の境遇と重なるからなんだ……むしろ気持ちがわかるなら好都合だろ。絶対そこには人を感動させる、心に響く何かがある。お前プロなら描けよ。面白いだろ」
「……おも……しろい……?」
その言葉に、母親を亡くした時の記憶がフラッシュバックした小鳥遊は、優たちは自分が必ず説得するからと、言いかける剣崎の頬を平手打ちしました。
「……最っ低……!!」
ヒットマン|49話 秋月風夏の死 のネタバレ感想/考察/期待
秋月風夏の死については、避けてはとおれない話であるのと同時に、風夏を読んだことのある読者からすれば、またこの話題かと思う部分もあるのではないかと、わたしには感じられました。
風夏でもLe-bardの赤城が、自分たちの曲の歌詞は作りものだが、そちらは秋月風夏の死が実話だから羨ましいとも受け取れる発言をしており、激怒した優とトラブルになったことを思い出すからです。
さらに今回は母親を亡くした自分と優を重ねた小鳥遊が、大切な人の死を描きたくないと思っていて、描くべきだと思っているのが、剣崎と碧井風夏だけという状況。
好きなバンドの漫画は描きたいけど、辛いシーンは描きたくないという、小鳥遊の姿勢は逃げだと思うし、あまり褒められたものではないと思いますが、剣崎の発言も適切とは言えず、わたしはどちらの意見に賛成するべきか迷ってしまいました。
一体どうなってしまうのか気になる、50話に期待したいと思います。
ヒットマン|48話 勇気と覚悟 のネタバレあらすじ
「やります!! 絶っ対にやります!!」
それが条件を聞いた、小鳥遊の返事でした。
勢いに面食らいながらも、さすがに週刊2本は作業量的にと言いかける剣崎でしたが、短期連載なら全然余裕だと言い切り、Blue Wellsをマンガで描けるなんて夢のようだと舞い上がる、彼女ならできてしまうかもしれないと思います。
まさか本当にそんな有名アーティストから、許可をもらってくるとは思わなかったと驚く北条は、週刊でやることは大賛成と言いつつも、さすがに2本はとほかの作家ではダメなのかと問いました。
ボーカルの2人が小鳥遊の作品を気に入ってくれているし、本人もやる気を見せているので、どうか小鳥遊にやらせてやって欲しいと剣崎が訴えます。
悩む北条でしたが、本人が大丈夫と言うならいいだろうと認めました。
礼を言う彼の姿を、浅間が複雑な表情で見つめます。
連載が4本になってしまうので、スケジュール管理について教えて欲しいと、夏目に相談する剣崎でしたが、夏目はその前に本当に小鳥遊は大丈夫なのかと、心配そうに尋ねました。
同じ作品を続けて26ページ描くのと、ネームを2本作り一週間の中で頭を切り替えて、違う作品を18ページと6ページ描くのは、まったく意味が違うのだと。
改めてそう指摘され、若干不安そうなようすを見せる剣崎に、なんなら替わってあげようかと、浅間が声をかけてきますが、彼は席を立って誰がお前なんかに渡すかと叫びました。
冷たい目でだったら勝手にしろと立ち去る浅間に、勢いよく椅子に座りながら、ちょっと本が売れてるからって調子に乗りやがってと愚痴る剣崎は、アイツの連載には絶対負けないと言いますが、夏目からその連載が無期限休載になったと聞いて驚きます。
小鳥遊と同じく新人賞を獲った杉浦の、休載が昨日決まったのだと。
「過労で倒れたそうです。仕事場から救急車で運ばれたと聞きました」
言葉を失う剣崎に、新連載に勢いをつけようと、随分無理をしていたので疲労が溜まっていたのだろうと、夏目は残念そうに説明しました。
それは作家に無理をさせた担当が悪いと、あくまでも浅間を悪者にしようとする剣崎。
しかし作家からあの目で、やりたい、もっと上に行きたいと強く希望されると、どうしても躊躇してしまったと言う浅間も、意地でも止めるべきだったと後悔していると、夏目から聞かされてその気持ちを理解してしまいます。
「あの目……」
今回の企画を、どうしてもやりたいと訴える小鳥遊の目を思い出しながら、剣崎は呟きました。
浅間が心配しているのは、剣崎ではなく純粋に才能を認めている小鳥遊という作家だろうと言い、時に作家は自分の限界を超えて、アクセルを踏み込んでしまうと自らの経験を語る夏目は、
「だからこそ担当はしっかりと注意を払い……ブレーキをかける勇気と覚悟も必要なのではないでしょうかね……」
と黙り込む剣崎にアドバイスするのでした。
他の作家になんて渡したくないと拒む小鳥遊に、ブレーキをかける覚悟を決めた剣崎は、北条に直談判します。
この企画の間だけ、ショートの方の連載を休載したいと。
5万部刷ってもらった1巻の発売するタイミングで、雑誌に載っていなくては売れる見込みがないだろうと憤る北条に、だったらこの企画で、それ以上の結果と数字を出して見せると、剣崎は冷や汗をかきながらも豪語します。
ではもし自分の納得いく結果が出なければ、どうしてくれるのかと問う北条に、
「その時は責任をとって……小鳥遊翼の担当を浅間に譲ります!!」
と剣崎は宣言しました。
ヒットマン|48話 勇気と覚悟 のネタバレ感想/考察/期待
どう考えても無茶な要望でしたが、大好きなバンドのマンガを描けるうえに、夢にまで見たショートでない連載ということで、剣崎は意気込む小鳥遊に押し切られてしまい、北条に許可をもらいに行くことになりました。
なんとか北条の許可を得たはいいものの、夏目までが小鳥遊の体を心配するに至り、剣崎も段々と自信がなくなってしまいます。
わたしも本人が大丈夫だと言ったところで、未経験のことだし、どんな予想外のアクシデントが起きるかもわからないのに、なんの根拠もない発言を、信じるわけにはいかないだろうと思いました。
それも浅間の担当していた新人が、過労で倒れたと聞いてしまえばなおのことです。
思い入れの強い、初めて担当した作家の編集という立場すら賭けて、小鳥遊にブレーキをかける覚悟を決めた剣崎。
これに北条や小鳥遊はどう答えるのか、気になる49話も楽しみに待ちたいと思います
ヒットマン|47話 プレゼンバトル のネタバレあらすじ
なんとか交渉の席につくことができた剣崎でしたが、勘違いして呼んでしまったこちらにも落ち度はあるが、頼みごとをする方が遅刻するのはどうなのかと、天谷社長に言われてしまいます。
ボーカル2人がどうしても剣崎に頼みたいと言うので、話は聞いてあげるが、そのうえでどちらの出版社に依頼するかは、社長の自分が判断させてもらうがいいかと問われ、剣崎と盾山という副編集長が頷きました。
最初は剣崎のプレゼンで、小鳥遊が現在週刊でショートラブコメを連載中であり、最近掲載された『御島明日香物語』では、読者アンケートで1位。
支持層も若い読者が多いので、Blue Wellsのファンとの親和性は高く、なにより本人が大ファンということもあって、必ず素晴らしい作品にしてくれるだろうと訴えます。
しかし天谷社長ではなく盾山に、親和性が高いという根拠や、コミックスは何万部出ているのか突っ込まれた剣崎は、言葉に詰まってしまいました。
次に行われた盾山のプレゼンでは、画業27年の大ベテランであり、コミックスの累計部数は合計で8000万部にのぼる京極薫が担当作家を務め、Blue Wellsと組むなら無条件でメディア化したいという、申し出があることを明かします。
データなどのエビデンスが必要とであれば、後日改めて提示するとまで言うその説得力に、自分の根拠のないプレゼンとの差を理解した剣崎は、打開策を模索しようとしますが、当然すぐには思いつきません。
結果は彼の敗北でした。
俯く剣崎でしたが、その時盾山に京極から電話が入ります。
同じころ、敷島から持ち込みの原稿を見せられた北条が、驚きと困惑の混ざった表情を浮かべていました。
それもそのはずで、新人賞への応募を希望するその原稿の絵は、名前は違いましたが、どう見てもベテラン作家の京極薫のものだったからです。
「申し訳ありませんが、その話はお断りさせて下さい。どうしても私は憧れの雑誌で、原作付きではなく、自分の作品で勝負してみたいんです」
そう盾山に告げる京極は、”やらなかった後悔は一生続く”と、やたらと熱い若者に言われたのだと述べました。
とにかく会って話をしようと慌てる盾山は、なにか問題でも起きたのかと天谷社長に尋ねられ、この件は後日また改めて、こちらから連絡するので今日の所は失礼すると、言ってその場を去ります。
その際ぶつかった優に、謝るどころか、
「どけよ!! ジャマだ!!」
と睨みつけるおまけ付きで。
剣崎のように土壇場で不思議な力を発揮する人間が、たまにいるのだという天谷社長は、手堅いけど来るか来ないかわからない連絡を待つか、その強運に賭けてみるか悩んだ末に、剣崎に小鳥遊がどのくらいの可能性を秘めていると思うか尋ねました。
京極を超えられる作家なのかと。
そんなことはわからないと言う彼は、
「でも……彼女ならマンガで世界を変えられると、僕は信じています!!」
と胸を張って答え、彼女を驚かせます。
軽く噴き出した天谷社長でしたが、いい答えだと褒めて、今回の話は剣崎にお願いしようかと言いました。
本当かと驚く剣崎を遮るように、彼女は言います。
「ただし条件がひとつ……連載は一番部数の多い週刊でやること」
(この人小鳥遊に、週刊2本やれって言ってんのか!?)
ヒットマン|47話 プレゼンバトル のネタバレ感想/考察/期待
なんとか勝負の土俵には立てたものの、頼みごとをする側が遅刻したのでは、どう考えても印象の悪化は避けられず、剣崎の不利は明らかで、わたしは嫌な予感がします。
そのうえプレゼンに根拠となるデータがないこと、小鳥遊がコミックスを一冊も出していない、新人であることを盾山に突っ込まれてしまい、さらなる窮地に陥りました。
対する盾山はさすが副編集長と言うべきか、華々しい経歴を誇るベテラン作家の京極を当ててくるだけでなく、無条件でメディア化したいという申し出まで持ち出してきて、剣崎は呆気なく敗北してしまい、わたしもがっかりしてしまいます。
ところがその京極と言う作家が、前回剣崎が敷島に任せた、持ち込みのマンガ家であることが明らかになり、Blue Wellsの件は断りたいと言い出して、突然剣崎の逆転勝利という展開に。
どんな強運だのと呆れながら喜んだのも束の間、今度は週刊誌じゃなければ駄目だという無茶振り。
剣崎は小鳥遊のために、この契約を勝ち取れるのか、気になる48話も楽しみに待ちたいと思います。
ヒットマン|46話 大至急! のネタバレあらすじ
電話で打診を受けた優は、他のメンバーも喜んでいるからと、オファーを承諾します。
実は別の出版社からのオファーだとは知らない優と風夏は、てっきり剣崎が頼んでくれたものだと誤解していたのでした。
そんなことある!? と頭を抱える剣崎は、なぜもっと早くそのバンドを教えてくれなかったのかと、仲田に八つ当たりします。
昨日の非礼を詫びて、心からお願いすれば、まだチャンスはあるかもしれないと、希望を捨てきれない剣崎に、トドメを刺したのは乙黒でした。
彼はさっき会った他社の同期に、そのバンドをマンガ化できるかもしれないと、自慢されてムカついたのだと仲田にこぼします。
「大してファンでもないクセに、金の臭いには敏感なヤツでさー。これきっかけにBlue Wellsの事務所とパイプ作って、他の連載がメディア化した時曲つくらせるんだと」
それを聞いた剣崎は、他社に先を越されたのだと気づきました。
「ハァ~~、もっと早くに知ってればな~。昨日の夜俺が頼んだのに」
自分のデスクに戻ってため息をつく彼に、小鳥遊から自分の好きなBlue Wellsが日本にいるので、ダメ元で実録物の連載を頼んでみて欲しいと、メッセージが届きます。
そんな追い討ちを受けた剣崎は、昨日の件を説明したら激怒されるかもしれないと思い、憂鬱な気分になりました。
実はもう他社の雑誌で決まったみたいだと、返信しようとした彼でしたが、本当にこれでいいのかと思います。
作家の望みを叶えようと努力をするのが、編集者の仕事なのではないかと。
乙黒から、先ほどの話は知人をとおしてオファーしただけで、今日の夕方正式に頼みに事務所に行くと言っていたと聞いた剣崎は、だったら自分も頼みに行くと言って職場を飛び出しました。
トゥウィンクリングスターに電話した彼は、自分が約束した雑誌の編集者だと誤解されているとは知らずに、16時に約束を取り付けたものと思い込みます。
途中で美緒に会い、スタジオ棟まで運ぶのを手伝って欲しいと頼まれた剣崎は、最初時間がないからと断ろうとしますが、今にも泣き出しそうな彼女の表情を見て罪悪感に駆られ、結局手伝ってしまいました。
約束の時間まであと30分。
しかしロビーでマンガの持ち込みに捕まってしまい、それを敷島に振ったり、困っているお婆さんと孫に声をかけられて、断り切れずに道案内をしたせいで、残り時間は10分になってしまいます。
懸命に走っている最中にシャツの襟を掴んで引き留められ、今度はなんだと振り返る彼でしたが、後ろには誰もいませんでした。
その時地下通路からBlue Wellsが現れ、みんなでマンガ化のお礼に伺ったのだと言われます。
ソファーの対面に座る編集者に、今回のオファーを正式に受けると、返事しかけた天谷社長の言葉を、勢いよくドアを開けて入室した優が、待って欲しいと遮りました。
どうしたのかと驚く社長に、次に入室してきた剣崎が、汗をぬぐいながら挨拶します。
「遅れて申し訳ありません……週刊少年マガジンの剣崎です」
ヒットマン|46話 大至急! のネタバレ感想/考察/期待
せっかくのチャンスを棒に振り、さらには他社の編集者に先を越されるという事態に、諦めかける剣崎でしたが、小鳥遊の希望を叶えるのが自分の仕事ではないのかと考え直し、足掻いてみることを決意。
熱い展開に、わたしは盛り上がってきたと思います。
しかし約束の時間までギリギリなのに、頼まれごとをされると断ることができず、人助けに奔走している間に、遅刻しそうになるのを見て、わたしは剣崎らしいなと思いました。
ところが情けは人の為ならずというのか、風夏らしき手で引き留められた剣崎は、優や風夏と再会します。
なんとか間に合った感のあるラストでしたが、剣崎は他社のライバル編集者に勝つことはできるのか、47話が今から気になって仕方ありません。
ヒットマン|45話 Blue Wells のネタバレあらすじ
別冊マガジンでもう一本連載がしたいと、小鳥遊から要望があったと剣崎から聞き、北条は眉をひそめます。
彼女の作画スピードはかなり速い方なので、月刊誌ならアシを入れれば間に合うだろうと言う彼に、北条はこの暑いのにバカな冗談はよせと、呆れたように答えました。
本気だと心外そうに語気を強める剣崎は、この前の読み切りで、彼女がストーリーマンガでも人気が獲れると証明できたはずだと訴えます。
確かにアンケートはとんでもないスコアで1位だったと、そこは認めた北条でしたが、しかしあの結果は国民的スターである御島明日香の人気も大きく、決して小鳥遊の実力だけで獲った順位とは言えないと反論しました。
剣崎もこの意見を否定することはできずに呻きますが、ここで引き下がるわけにはいきません。
ならば小鳥遊以外が描いても、あれだけの数字が出せたと言うのかと問われた北条は、そうは言わないと答え、もしかしたら実録物を描く才能ならあるのかもしれないと、一定の評価を下します。
剣崎がだったら実録物なら連載させてもらえるのかと食い下がると、考え込んだ北条は渋々ながら認めますが、ただしベテラン俳優や大御所芸人ではなく、少年誌で掲載するに相応しい人物に限るとの条件を付けました。
それはもちろん御島のおかげであることは重々承知しているが、自分だって面白くするために頑張ったのに、あのマロ眉毛はなんなのかと、剣崎行きつけのバーで、酒に酔った小鳥遊が荒れます。
落ち着けと言う剣崎の声に耳を貸さず、実録物であればいいと言うなら描くので、少年誌に相応しい人を探してきて欲しいと求める彼女に、何十人かオファーしてみたが、すべて断られてしまったと彼は答えました。
隣で話を聞いていた西辺が、面白いヤツらだと笑い声を上げて、少年誌で受けそうなヤツなら紹介してやってもいいと言います。
期待した二人が誰だと尋ねると、彼は自分が元メンバーだった、HEDGEHOGSというバンドだと答えました。
それを聞いた二人は途端に半眼になり、なんだ酔っ払いの戯言かとか、バカバカしい聞いて損したとか、まったく信じようとしません。
そのまま突っ伏して寝てしまった小鳥遊に向かい、寝るなと叫ぶ西辺に、入店してきた優と風夏が久し振りだと挨拶しました。
しばらく彼らと話していた西辺が、剣崎の方を振り向きながら、コイツらのことをマンガにして連載すればいいと言い出します。
しかし2年前は就活で忙しかったと言う剣崎は、彼らのバンド名を知りませんでした。
コイツらなら少年誌の読者にハマると、熱心に勧める西辺でしたが、若すぎると彼は乗り気ではない様子を見せます。
マンガ関係なのかと問う風夏に剣崎が頷き、寝てるのが週刊少年マガジンの作家で、自分はその担当編集者だと答えました。
すごいと食いつく優に、なにを描いているのかと尋ねられた剣崎は、小鳥遊の作品を紹介し、自分たちもマンガにしてもらえるように頑張ると言う優に、先輩風を吹かせます。
翌日出社した剣崎は、2年ぶりに帰国しためっちゃ好きなバンドの、ライブチケットが取れなかったと荒れる仲田から、そのバンドの曲を聞かされて感動しました。
Wings of lightというその曲を、奇しくも仕事中の小鳥遊も聞いており、やはりグッとくると呟きます。
一発でハマってしまった剣崎に、曲を買いたいとバンド名を問われた仲田は、同好の士が増えたことに喜びつつ、スマホの画面を見せました。
「これだよこれ。Blue Wells!」
バンド名と一緒に、メンバーの写真も載っており、そこに昨夜会った優と風夏の姿を認めた剣崎は絶叫します。
「え――――――――!!」
自分がどれほどのチャンスを棒に振ったか理解した彼は、頭を抱えるしかありませんでした。
「マジかぁぁ――――!!」
ヒットマン|45話 Blue Wells のネタバレ感想/考察/期待
以前君町コラボがありましたが、今回は風夏とのコラボのようです。
2年ぶりに海外ツアーから帰国した、Blie Wellsと剣崎たちが出会い、彼らをマンガにするという流れのようですが、お約束のように最初は上手くいかない展開が待っていました。
しかし今回は前回とは違い、せっかく西辺から紹介されたにもかかわらず、剣崎が彼らを知らなかったせいで断ってしまい、後で逃した魚が大きかったことに気付く展開で、わたしは少し斬新に感じます。
追い討ちのように、すでに別の出版社から実録物のマンガのオファーがあり、事務所の社長が引き受けることを決めてしまうという大ピンチ。
一体どうなってしまうのか、気になる46話が楽しみです。
ヒットマン|44話 暗闇に差す光 のネタバレあらすじ
時間がないのだからさっそく始めると言い、空いている席に座って、原稿の確認をする島風に、いまだに戸惑いから立ち直れない小鳥遊は、なぜ自分のためにそこまでしてくれるのかと訊きます。
彼女は顔も上げずに、以前自分が休載しまくった時に、代わりに原稿を載せてくれたからだと答えました。
「ずっと窺っとったんよ? 恩返しのタイミング」
そう笑いかける島風に、小鳥遊は礼を言いながら泣き出してしまいますが、慌てる島風は、泣くのも礼を言うのも、原稿が間に合ってからにしろと叫びます。
そのころ桂木から進捗状況を問われたアシスタントの3人は、問題ないと返事しながら仕事の間中ずっと、誰でもいいから自分たちの代わりに、小鳥遊を助けてやって欲しいと心の中で祈っていました。
同時刻剣崎は、素人目にもハッキリとわかるほどのスピードで、原稿を仕上げていく島風の仕事ぶりを、呆気にとられながら眺めます。
(でも一体どうすればこんな速さで……)
そう疑問に思う剣崎でしたが、島風がパースをとっていないことに気付き質問しましたが、彼女は要はパッと見でおかしくなかったらいいのだと言い、パースなんて感覚だと断言しました。
そんなことができるのかと驚く剣崎でしたが、
「……まさか。ただの天才です」
と小鳥遊がため息をつきます。
さっき手伝ってくれていた3人以上だと感心する彼女に、作業しながら島風がバカを言うなと、その言葉を否定しました。
いくら自分でも、他人の原稿をこんな速さで描けるわけがないだろうと。
この原稿には背景に必要な資料やアタリ、トーンの番号からシーンの説明まで、こと細かく指示されているから、自分は迷いなく描くことができるのだと、島風は説明します。
その言葉を聞いた小鳥遊は、3人がどうしてもやっておかなくてはならないことがあると、5分だけ待ってくれるように、八神に頼んでいたことを思い出しました。
「これはこのページを描く小鳥遊さんのために……ううん……もしかしたら助けに来るかもしれない誰かのために、桂木先生のスタッフさん達が込めた……祈りの言葉」
その言葉に、自分の作業を続ける小鳥遊の目から、感謝の涙がこぼれ落ちます。
そこに敷島が顔を出して、島風がいることに驚きますが、剣崎から事情を聞いて目を輝かせました。
もしかしたら間に合うのではと言う敷島に、頷きながらもあまり嬉しそうではない剣崎。
彼は作家が必死に頑張っているのを、見ているだけしかできない自分の無力さに、落ち込んでいたのです。
しかし原稿に向かう小鳥遊は、顔は上げませんでしたが、きっぱりとその考えを否定しました。
すごく良いストーリーが浮かんでも、イメージどおりにネームにできたという自信があっても、自分は不安で仕方がないのだと、彼女は言います。
でも剣崎から”面白い”という言葉を聞いただけで、不安は一瞬で吹き飛び、自信が確信に変わり、それは画力にもスピードにも影響するのだと。
「つまり担当の”面白い”という言葉は、暗闇に差す一筋の光。作家にとっては唯一の希望……それが無ければとてもじゃないけど、こんな辛い思いをしてまで描いていられません」
そして迎えたマガジンの発売日。
桂木のアシスタント3人は、身を寄せ合うようにして一冊のマガジンのページをめくります。
掲載されているページ数を数える3人は、段々と驚きに目を見開いてゆき、全ページ載っていることに気付くと、喜びの雄叫びを上げました。
スマホでアンケート集計を確認した桂木は、天井を見上げながら呟きます。
「ま……長いこと連載してりゃ、こんな週もあるさ」
そのスマホには自らのタッチアップをおさえ、1位になった御島明日香物語というタイトルが表示されていました。
ヒットマン|44話 暗闇に差す光 のネタバレ感想/考察/期待
定規や画鋲を使って、パースをとらない島風は、パースなんて感覚だと断言していましたが、天才はこれだからとでも言いたげに、ため息をつく小鳥遊の方に共感する読者の方が多いはずです。
しかし島風の作業が速い理由は、天才だからという理由だけではありませんでした。
最後まで後ろ髪を引かれるように振り返っていた、桂木のアシスタント3人が、小鳥遊や助けに来るかもしれない誰かの負担を少しでも軽くしようと、置き土産を残していってくれたからだったのです。
これにはさすがのわたしも、いい話だなと感動するしかありませんでした。
無事に間に合ったどころか、アンケート1位という偉業を成し遂げた小鳥遊。
次はどんなトラブルが起きるのか気になる、45話にも注目したいと思います。
ヒットマン|43話 間に合わない のネタバレあらすじ
原稿ならもう完成したじゃないですかと言うノブに、桂木はいいアイディアが浮かんだと言っているだろうと答え、3人なら締め切りまでに間に合わせられるはずだと告げます。
それでも諦めきれないノブを、
「テメェらどこのスタッフだ!! グダグダ言ってねェで戻って来い!!」
と怒鳴りつけた桂木は、そのまま電話を切ってしまいました。
同じテーブルで作業をしていた、ほかの3人にも話は聞こえていましたが、眉をひそめるアシスタントたちと違い、小鳥遊だけは表情を変えません。
顔を強張らせながらも、帰ったりしないから心配すんなとか、自分たちは最後まで手伝うと、言いかける3人の言葉を遮って、
「いえ……帰って下さい。皆さんは桂木先生のアシスタントです。これ以上、ご迷惑はお掛けできません」
と彼女は言います。
それに自分は描くのが速いし、やっとエンジンがかかってきたところなので、あと8ページくらい一人でなんとかできると、笑顔でガッツポーズを見せて、小鳥遊が強がりました。
もう20時間以上作業しているのにと、それでも躊躇いを見せるノブでしたが、そこに八神が入室してきて、タクシーを待たせてあるので、すぐに桂木の所に戻って欲しいと、3人に伝えます。
修正後のネームの方が明らかに面白かったので、自分の判断で原稿を描き直してもらう事にしたのだとも。
そんなの酷いと言う敷島でしたが、担当でもない作家のためになにをしているのかと問われ、綿貫が探していたので早く編集部に戻って仕事をしろと、逆に八神から叱責されてしまいました。
部屋を追い出される形になった敷島は、廊下で剣崎に小鳥遊のピンチを伝えます。
しかし運悪く彼のスマホの電池が切れてしまい、連絡が取れなくなってしまいました。
自分一人でどうしろと言うのかと、彼女は途方に暮れます。
暗い雰囲気なのは、タクシーの中も同じでした。
笑顔で感謝の言葉を述べて、自分たちを送り出した小鳥遊の笑顔を思い浮かべながら、間に合うと思うかと誰にともなく問いかけるシロに、ノブが一人では絶対に無理だと言い切ります。
ヤスは目に悔し涙を浮かべながら彼女に謝り、自分たちにできることなんて、小鳥遊のために祈ってやることくらいしかないと、無念さを滲ませました。
横目でスマホの時計を確認しながら、一人で作業を進める小鳥遊でしたが、ふと父親の顔が脳裏をよぎった直後、テーブルの隅にあった消しゴムに肘が当たり、床に落としてしまいます。
慌てて立ち上がり、拾おうと一歩足を踏み出した瞬間に、テーブルの足に躓いた彼女は、そのまま転倒してしまいました。
蹲る彼女の目から、ついに堪えていた涙がこぼれ落ちます。
「……もう無理よ……間に合うわけない……」
弱音を吐く小鳥遊が、このままでは原稿が落ちてしまうと、心の中で誰かに助けを求めた時、息を切らせて剣崎が駆け込んできました。
床に転がる彼女に驚きながらも、立ち上がるのに手を貸した彼は、スクリーントーンがどこで売ってるか知らなかったので、近くにいる確実に持っている奴のところから、借りてきたのだと言います。
トーンがあっても時間がないと、言いかける小鳥遊に気付かない剣崎は、言葉を続けました。
「そしたらソイツ、お前がピンチだって聞いて一緒に来てくれたよ」
「え?」
驚く彼女の前に、かつて助けた鶴……ではなく、やめると言い出した時に、小鳥遊が助けた島風が、時代がかったセリフを言いながら登場します。
「あの時助けていただいた鶴が、ご恩返しに参上仕りました!」
ヒットマン|43話 間に合わない のネタバレ感想/考察/期待
約束を破りたくないと、アシスタントを代表してごねるノブでしたが、小鳥遊ではなく自分のスタッフだろうと言われてしまえば、反論の余地はありませんでした。
わたしも意地の悪いことをするとは思いましたが、よい作品を描くためという、桂木の姿勢の方が正しいことは否定できません。
少しは同じ雑誌で競うライバルである、娘の邪魔をしてやろうという考えもあるのではないかと、邪推してしまったことは確かですが。
突然の事態に困惑するアシスタントたちとは違い、内心はともかく表面上は落ち着いた様子を見せる小鳥遊の表情を見て、最初からこうなる可能性も考えていたように、わたしには感じられました。
誰もいなくなった部屋で、ついに弱音を吐いた小鳥遊を助けるために、以前ストックを代原に当てて助けてもらった恩を返そうと、島風が駆けつけてくれます。
同じプロである島風という、強力な助っ人を得た小鳥遊が原稿を落とさずに済むのか、44話が気になって仕方がありません。
ヒットマン|42話 プロの底力 のネタバレあらすじ
桂木にどこに行く気なのかと問われたアシスタントたちは、正直に小鳥遊のところだと答え、あの子が助けを求めているので、行かせてくださいと頼みました。
一歩前に出た剣崎が、桂木を睨みつけながら、娘がマンガ家になって、同じ雑誌で自分に挑んでくることが、そんなに嫌なのかと訊きます。
なるほど、それは問題を起こすわけだお前と、冷たい目で彼を見下ろす桂木は、次の仕事の予定も聞かずに、帰るつもりなのかと確認しようとしただけでした。
家族が死のうが大地震が来ようが仕事が最優先だが、休みの日にアシスタントが、どこでなにをしていようが知ったことではないと。
アナログで背景を描いてくれるアシスタントが見つかったが、小鳥遊の家では狭すぎるので、原稿と画材を持って講談社の会議室にこいと、剣崎からの連絡を受けた彼女は家を飛び出します。
小鳥遊が到着する前に、ネームを確認したり、背景の資料を確認するアシスタントたちは、剣崎に自分たちが桂木のアシスタントであることは、彼女には絶対に言うなと口止めしました。
あの桂木の娘だから、それを知ったら帰れと言い出しかねないと笑う三人は、小鳥遊は3歳だったし、自分たちも老け込んでしまったので、たぶん覚えていないだろうと話し合います。
そこに息を切らせた本人が、勢い良くドアを開けながら駆けこんできて、剣崎にこの方たちが原稿を手伝って下さると紹介を受けると、礼を言うべく頭を下げかけたところで停止しました。
「……え……? ノブさん……ヤスさん、シロさんも!」
覚えているのかと驚くシロに、当たり前だろうと言い返した小鳥遊は、剣崎がフォローしようとする前に、約束覚えててくれたんだと、泣き笑いの表情を浮かべます。
「ありがとうございます……よろしくお願いします」
そう言われた三人ももらい泣きしてしまい、
「任しとけ!! よく一人で頑張ったな!!」
「オレ達が来たからにはもう大丈夫だ!!」
「絶対間に合わせてやるよ!!」
と叫びました。
プロの底力をまざまざと見せつける三人は、すごいスピードで正確な仕事をしてみせ、小鳥遊はこの人たちが来てくれて本当に良かったと思います。
栄養ドリンクを飲みながら、ぶっ続けで20時間以上原稿を描き続ける四人に呆然とする剣崎は、シロに残り時間を訊かれて、あと7時間だと答えました。
あと7時間で残り8枚かと呟いた彼らは、このペースなら間に合うので、ラストスパートをかけようと話し合います。
本当に間に合わせてくれそうなことに感動する剣崎に、小鳥遊が61番と63番のスクリーントーンが、自分の持ってきた分だけでは足りないと、必要な枚数を告げて買い出しを依頼しました。
わかったと駆け出す彼を見送り、敷島も完成した分から校了紙を作成して、校了担当と編集長に見せてくると、自分にできることで協力しようとします。
ところがそこでノブのスマホに桂木から電話があり、出たノブに向かって桂木は、この場に三人そろっていることを確認すると命じました。
「実はよォ、ちょっといいアイディアが浮かんじまってな。悪いが今から4ページ描き直すからすぐ戻って来い。もうすぐ俺のペン入れも終わるからよ」
「……は……?」
「は、じゃねーよ。聞こえてんだろ。全員すぐ戻って来い!」
ヒットマン|42話 プロの底力 のネタバレ感想/考察/期待
娘が自分に勝負を挑んでくるのが気に入らないのかと、思っていたのは剣崎だけではないと思いますが、今回はアシスタントたちが、次の仕事の予定も確認しないまま帰ろうとするのを、止めに来ただけでわたしは拍子抜けします。
無事に手伝ってもらえることになった小鳥遊は、三人の顔と名前、それに約束ををちゃんと憶えていて偉いなと思いました。
それはアシスタントの三人も、感涙にむせんで力になってやりたいと思うのも無理はありません。
下書きなしでペン入れしたり、床の上でパースをとったり、プロの実力を見せつける三人のおかげで、何とか間に合いそうだと全員が思ったはずでした。
しかし八神と打ち合わせをする桂木が、原稿が締め切りに間に合うかどうか、考えていたのだと言い出して、わたしはとても嫌な予感がします。
案の定あと少しというところで、アシスタントたちに職場に戻って来るように命じる電話がかかってきて、わたしは一旦持ち上げてから落とされる気分を味合わされました。
この大ピンチに小鳥遊の原稿は間に合うのか、43話も気になって仕方がありません。
ヒットマン|41話 取材と落雷と のネタバレあらすじ
生憎の雨天の中、職場を訪ねてきた剣崎と敷島に、桂木は男だけの職場なので、汚くて悪いなと詫びます。
それを否定し、仕事中にもかかわらず、取材を受けてもらえることに礼を言う敷島に、自分の仕事は終わっているので構わないと答える桂木は、それよりと剣崎に視線を向けました。
「大丈夫かよ、お前の先輩は」
つられて敷島が白い眼を向けると、見るからにガチガチに緊張している彼は、ついに聖地に来てしまったので、緊張してしまったのだと謝罪します。
同じころ小鳥遊は、原稿の完成直前まで仕事を進めたところで、取材に行った剣崎のことが気になり、進捗状況の報告も兼ねて、取材はどうかとメッセージを飛ばしました。
それを受け取る彼の隣では、敷島が最後の質問として、ここまで連載を続けてこられた理由を質問します。
桂木は20年以上の付き合いになるスタッフのおかげだと答えました。
「ヤス……ノブそしてシロ。3人共昔ながらのアナログ人間だが、技術・スピード・センスどれを取っても、この業界じゃトップクラスだ」
敷島が礼を言った後、自分からも質問していいかと切り出す剣崎に、ようやく仕事する気になったのかと答える桂木は、一言も喋らないで帰るのかと思ったとからかいます。
デジタル作画をどう思うか、また使ったことはあるかという質問に、電気屋で少し触ったが、自分は描いてる気がしなくてダメだとため息をつく桂木は、やはりマンガは紙にペンで書くから面白いのだと答えました。
小鳥遊と同じような言葉に、やはり親子だなと思う彼が、自分が担当している新人もアナログ原稿なのだが、もしよければなにかアドバイスをもらえないかと頼みます。
その言葉に桂木だけでなく、3人のアシスタントたちの間にも緊張が走りました。
島風なら自分が教えることはないととぼける桂木に、小鳥遊のことだと剣崎が言った直後、轟音とともに落雷が発生。
敷島が耳をおさえて悲鳴を上げ、桂木がどこかに落ちたのではないかと話を逸らそうとしたので、剣崎がなおも追求しようとすると、雑誌に載ってるヤツは全員ライバルなので、教えることはないと答えます。
ためらいながらも自分の娘でもかと言う彼に、そうなのかと敷島が驚きますが、桂木は自分に娘などいないと言い、タバコが吸いたいのでもういいかと、暗に取材は終わりだと伝えました。
意図を理解した剣崎が、礼を述べて頭を下げるのと同時に、アシスタントたちが全員できて、原稿が上がったのでチェックして欲しいと言います。
記事が上がったらまた確認してもらいに来ると伝え、礼を言った敷島に促されて外に出た剣崎を、アシスタントたちが追いかけてきて、小鳥遊の担当なのかと問いました。
頷いた彼から小鳥遊の近況を聞き出して、嬉しそうに目を潤ませる3人を見ながら、そろそろ失礼すると剣崎が挨拶して立ち去ろうとした時です。
その小鳥遊から電話があり、涙声で助けを求められた彼は、混乱しながらも詳しい説明を求めました。
先ほどの落雷で完成直前だった原稿のデータが、すべて失われたという彼女の説明に、剣崎がバックアップはと問うと、液タブから火花が出て電源が入らなくなり、外付けのハードディスクもコードが焼き切れてしまったという答えが返ってきます。
つまるところアナログで描いた原稿以外は全滅という結果で、とにかく描き直すしかないという剣崎に、明日までに30ページなんて間に合う訳ないだろうと言うアシスタントたちは、素人がバカなこと言っているんじゃないよと窘めました。
彼がだからって諦めたら原稿が落ちるだけだと反論すると、彼らは口々に言います。
「だったらオレたちを連れて行け」
「おっちゃん達が助けてやるよ」
「キャラまでは紙に描いてあるんだろ?」
20年前、大きくなったらマンガ家になると言う小鳥遊に、そうしたら自分たちが手伝いに行ってやると約束したのだと。
なんとかなるかもしれないと思う編集者たちでしたが、そこに現れた桂木が待ったをかけました。
「待て……どこ行く気だ、お前ら」
ヒットマン|41話 取材と落雷とのネタバレ感想/考察/期待
前回は敷島を置いて一人で取材に行くと言っていたのに、聖地に来た感動と緊張でガチガチになった剣崎が使い物にならず、敷島主導で行われる取材に、意表を突かれたわたしは吹いてしまいます。
頼りにならない先輩を、敷島が思わず白眼視してしまうのも無理はありません。
その後訪れた今回のピンチは、完成直前だった小鳥遊の原稿データが、落雷が原因で消失してしまうというもので、トラウマを刺激されたわたしは思わず悲鳴を上げかけました。
落雷、停電、データ消失。
この単語の組み合わせにトラウマがある読者は、割と多いのではないでしょうか?
あわや原稿が落ちるかという大ピンチに、小鳥遊を昔から知る桂木のアシスタントたちは、全員で協力を申し出てくれましたが、トップの桂木からストップがかかってしまいました。
剣崎と小鳥遊はこの窮地を乗り越えることができるのか、気になる42話からも目が離せません。
ヒットマンの感想ネタバレのまとめ
以上、ヒットマンのネタバレあらすじと感想・考察を紹介しました。
今後どのような展開になるのか、次のマガジンの発売日を楽しみに待ちたいと思います。
漫画を「ネタバレあらすじで楽しむ」のも楽しみ方としてアリですが、やはり漫”画”なので、せっかくなら”画”とあわせて読んだ方が面白さは倍増します。
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