レンタルサーバーの基礎知識

サーバー(server)とは、インターネット上に、自分のウェブサイトを公開するために必要なものです。
ネットワークで繋がったコンピュータ上で、サーバー自身がもっているデータやサービスなどを他のコンピュータに提供する役割を担っています。

サーバーからデータやサービスなどを受け取る側を「クライアント(client)」といい、サーバーはクライアントからの様々な要求(リクエスト)に応えます。メールの送受信やホームページの閲覧、データの受け渡しなどは、クライアントであるコンピュータの要求にサーバーが応えているのです。

自分でサーバーの構築も可能ですが難易度は高いため、個人のサイト運営者は、サーバーを専業とするホスティング会社にお金を払って、サーバーを契約します。これを、レンタルサーバーサービスといいます。

多くのウェブサイト運営者は、自サイトの存続を安定させる目的で、独自ドメインの契約と組み合わせて、有料のレンタルサーバーを契約します。FC2ホームページのように、無料でレンタルサーバーを借りることもできますが、無料のサービスでは独自ドメインを使うことができなかったり、サービスが不安定だったりします。

ですので本格的にウェブサイトを運営する際には、有料のレンタルサーバーを契約する方が無難です。

 

基本的には、さくらインターネットやロリポップ!、エックスサーバーなどの、運営歴が長くトラブルの少ない会社のサービスを利用しましょう。
いい加減なホスティング会社と契約してしまうと、ウェブサイトの表示が遅かったり、サーバー上のデータが事故で消えてしまったり等の、トラブルに繋がります。

また、これから自分が運営していくウェブサイトの、種類や規模にもよって、選ぶサーバーは異なってきます。

レンタルサーバー契約では、年間(月間)ごとに料金を支払うことになりますが、それ以外にも、契約の最初に初期費用を払うことになります。
この初期費用は、キャンペーン期間には無料になることがあります。

 

サーバーの性能は気にするべきか?

サーバーにはそれぞれ性能があり、これによって自サイトの表示速度が変わるため、性能が高いに越したことはありません。
主な性能として、OS、CPU、メモリ(RAM)、HDD、バッグボーン回線などがあります。

しかし、最近はどの会社のサーバーも性能は上がっており、どこを使おうがそれほど差はありません。どういった目的でサイトを作るかに合わせて、データ転送量やWordPressが使用可能かといった項目を見ながら選ぶのがいいでしょう。

その際に、見るべき項目は、サーバーの種類、PHP・CGI、データベース・MySQL、共有SSL、マルチドメインなどを確認して下さい。

また、各サーバーの全体的なパフォーマンスが快適かどうかは、ひとつのサーバーにどれだけの利用者をつめこんでいるか等の、いろんな要素がまざりあって決まります。各サーバーの使い勝手を知りたいのなら、スペックよりも、クチコミを気にしたほうが建設的と言えます。

また、ホスティング会社で扱うサーバーには、おおまかにわけて共用サーバー、専用サーバー、VPS、クラウドの4種類があります。
4つのサーバーの違いについても、おおまかに捉えておく程度でいいでしょう。

<4つのサーバーのおおまかなオススメ>

共用サーバー 初心者向け
趣味やアフィリエイトの個人運営向け
VPS・クラウド 中級者向け
プログラマー、玄人向け
専用サーバー 上級者向け
法人、ネットショップ向け

基本は上記のようにおさえておきます。

 

共用サーバー(月額100円から)

ホスティング会社にある1台のサーバーを、たくさんのユーザーと共用します。

契約料金が格安なため、一般的な個人ウェブサイトの運営では、だいたいこの共用サーバーを使用します。
さくらインターネットや、ロリポップ!の最安プランでは、CMS(ワードプレス)が使えないものの、月額100円前後で利用できます。

もっぱらHTMLやCSSだけを使い、PHPなどのプログラミング言語をいっさい使わない静的なページのみで、ウェブサイトを構成する人向けです。

ワードプレスやムーバブルタイプといった作成補助ツールを使う場合も、共用サーバーの上位プランがオススメです。

最近はホスティング会社が全体的に、サーバー内の使用可能な容量(HDD)を増やしていることで、
法人のビジネスサイト規模でも、十分に使用できる共用サーバーが増えています。

しかし大勢でひとつのサーバーを使う以上、サーバーがダウンしてしまう危険性があるので、
責任の伴うECサイト(ネットショップ)や法人サイトを運営する場合、格安の共用サーバープランはむきません。

少しだけ設定を変更することもできるものの、動作環境自体を好きなようにカスタマイズすることはできません。
知識がなくてもすぐに始められる一方で、カスタマイズ性が低くなっています。

◯ 環境がセットアップ済なので、知識がなくてもすぐに導入できる
◯ 料金はVPSやクラウドよりも安い
✕ 動作環境を自分の好きなようにカスタマイズできない

 

専用サーバー(月額1万円から)

ホスティング会社にある1台のサーバーを、貸切で使います。非常に自由度が高く、共用サーバー利用ではいじれない部分、アプリケーションやOS、ハードディスクといったものを、すべて自分でカスタマイズすることができます。

共用サーバーとくらべて、月額の使用料が非常に高い(最低でも1万円前後)ため、こちらは法人やネットショップ向けと言えます。個人で使う場合は、確定申告の経費としてサーバー契約料金を使用できるレベルに、ウェブサイトでお金を稼げるようになってからのほうがいいでしょう。

普通専用サーバーを使う場合、サーバー全体を自分で管理していきます。ですので、専門的な知識(主にOSのLinuxに関する)が必要となって厄介です。

そうした管理部分が面倒だというユーザーのために、管理のみはホスティング会社がおこないつつ、ユーザーは専用サーバーに付属している、優良な機能を使うことができるという、「マネージド専用サーバー」があります。

マネージド専用サーバーは通常の専用サーバーより、若干料金が安くなる傾向です。

知識はないけれど専用サーバーを使いたい、という方には、このサービスが重宝します。

逆にプログラミング言語などの知識が十分にある人には、通常の専用サーバーの使用がオススメです。

 

VPS(月額1000円から)

VPSとはバーチャル・プライベート・サーバーの略で、仮想専用サーバーを意味します。

1台のサーバーの中に擬似的に複数のサーバーを作りだすことで、ユーザーに専用サーバーと同じような機能を提供します。実質的には共用サーバーと同じように、ひとつのサーバーを複数人で使用している状態なので、安い料金で専用サーバーと類似したシステムを使える、というのが特徴です。

だいたい月額1000円前後から利用できます。VPSは、専用サーバーは料金が高くて手を出せないという人や、プログラミングを勉強している人に最適と言えます。ハードディスク以外のほとんどの部分をいじることができます。

VPSもクラウドも、1台のサーバーを複数人が共用することになるのだが、一人ひとりが管理者権限を持っているので、そのサーバーの環境を自由にカスタマイズすることができる。

ただし、カスタマイズするには専門的な知識が必要になるので、知識がない人からすると敷居が高いです。

◯ 動作環境を自分が好きなように設定できる
✕ 専門的な知識がないと手を出せない

 

クラウド(月額2500円からの従量制)

クラウドは簡単に言えば、ネット上におかれたサーバーのことです。
サーバーに限ったことではなく、ネット上では様々なデータやファイルを保存しておくことができ、こうした仕組みももっぱらクラウドと呼ばれます。

代表的なクラウドストレージサービスには、Amazoneが提供するAWSや、Googleが提供するGoogleドライブがあります。サーバーサービスにおけるクラウドでは、もっぱらプランやオプションが幅広く存在しており、料金の支払いは従量制(利用したサービスに応じて課金)になる傾向です。

クラウドを使う最大のメリットは、複数のパソコンや携帯からアクセスできるという点です。家や会社、通勤時間など、あらゆる場所でウェブサイト作成の作業がしたいという人には、うってつけでしょう。また、ネット上のサーバーの契約となるため、プラン変更が迅速にできる、というのもポイントです。
基本的にクラウドは、個人利用でのオススメとなります。

 

その他の重要用語

 

PHP、CGI

大抵のレンタルサーバーはPHPやCGIに対応しています。

WordPressはPHPで構成されているので、仮にPHPに対応していないレンタルサーバーだと動作させることができません。

少し古いプログラムだとPerlという言語で作られたものもあります。自分が使おうとしているものが、レンタルサーバーで対応しているかどうかは必ずチェックしましょう。

データベース、MySQL

データベースとは、プログラムで使用するデータを保存するためのツールで、その代表的なものが「MySQL」です。

WordPressはMySQLの動作が前提となっているので、WordPressを利用する時にはMySQLに対応しているレンタルサーバーを使用しなければなりません。

例えば「ロリポップ」の最も安いプランでは、「PHPは使えるけどMySQLは使えない」というように、必ずしもPHPとセットになっているわけではないので注意しましょう。

共有SSL

SSLとはウェブサイトのデータのやり取りを暗号化する仕組みで、これが有効になっているとURLが「https」から始まり、鍵マークが表示されます。

インターネット通信はその特性上、 途中経路で第三者からの盗聴や改ざんが容易にできてしまう構造になっています。

ですので、住所やクレジットカード情報のように、ユーザーの利害に関わるプライバシー情報を扱う時にSSL通信を行わないと、大変なリスクが生じます。

このSSLですが、独自ドメインでSSL通信を有効化させるにはほとんどのサービスで有料オプションとなっています。

しかし、レンタルサーバーでは「共有SSL」という仕組みを提供していて、これを使うことで無料でSSL通信を行うことができます。

独自SSLをレンタルサーバーで利用するには通常有料となっていますが、エックスサーバーやZenlogicなどは無料で導入できます。

転送量

レンタルサーバー選びで重要度はトップクラスの項目です。

転送量はスマホの通信量と似ています。「レンタルサーバーと、サイトを閲覧しているユーザーとの間にやりとりされるデータ量」のことを指します。このやりとりされたデータ量が上限を超えると、エラーページが表示されたりします。

もしもレンタルサーバーを借りる人が1日10万PVを目指しているのなら、このレンタルサーバーは転送量が少なすぎるので、より転送量の多いプランやサービスに変える必要がある。

転送量の上限が低いサービスと契約すると、せっかくアクセスを集めてもエラーになってしまい、移転作業が必要になりますので、よく考えて決定しましょう。

共有ドメインと独自ドメイン

レンタルサーバーのほとんどは、「共有ドメイン」というものがあります。
例えば共有ドメインが「hatenablog.com」で、契約者が「blog」という固有の名前をつけた場合、利用できるドメインは「blog.hatenablog.com」というものになります。

一方で、多くのレンタルサーバーでは共有ドメインの他に、契約者自身の独自ドメインを設定できるようになっています。
独自ドメインの方が好きな名前をつけられますが、その分、SEO的には不利です。

これまで全く使われてこなかった独自ドメインは、検索エンジンからの信頼性が低いので、上位表示されるためには時間を要します。

一方、共有ドメインの場合は、利用者が築き上げてきた信頼があるので、初めから検索で上位に表示されやすくなっています。

企業サイトなどの場合は独自ドメインにせざるを得ませんが、一般の利用者の場合は、必ずしも独自ドメインにした方が良いというわけではありません。

もちろん独自ドメインの所有にもメリットはあり、多くの場合、最終的には独自ドメイン取得の方がメリットは大きいです。
独自ドメインの取得を考えている方は、下の記事をご覧になってみて下さい。
■独自ドメインとレンタルサーバー

マルチドメイン

多くのレンタルサーバーは「マルチドメイン」をサポートしています。

これは複数のドメインを一つのアカウントで別のウェブサイトとして運用できるかどうかというものです。

例えばWordPressを一つ、さらにECサイトを一つ運用するとき、二つアカウントを作る必要はなく、それぞれにドメインを設定すれば、独立して運用することができます。

ただし転送量は複数サイトの合計となるので、たくさん運用すればするほど転送量の上限に達しやすく、複数サイトを運用する時には、転送量の上限が高いプランに変更が必要になります。









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